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激辛甘味の日記

週間WJ「銀魂」の妄想垂れ流しの腐女子ブログ
2024
05,19

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2006
05,20

坂田銀時という人物は「いい加減」の一言に尽きる。
ふわふわした銀髪に、だらしなく着崩した着流し、腰に刺した木刀。


百人百通りの印象を伝えるのが筋ってもんだが
それを纏めると大体そんな印象だ。
ろくに仕事もしねぇ最下層の人間で、いい加減とくれば俺が真っ先に嫌うタイプの人間だ。
努力もしねぇで、運に身を任せるような生き方。
人生を舐め切っているような顔をして、人を小ばかにする。

なのに何故か視界に入ってくる、この存在。
無視をしていればいいってぇのに、どうして関わっちまうんだか。
うまく立ち回れないのは、俺のほうかも知れねぇ。


「…、あのさ、多串君?怒ってんの?」

「あー?怒ってんじゃねー、呆れてんだっつーの」


何はともあれ、ここは屯所内の浴場なわけで、銀時は部外者だが
「夜道を泥だらけで帰ったら、風邪を引くだろ?」と
近藤さんが無理やり、俺と一緒に浴場へとほおり込んだ。
渋々泥を落として湯船に浸かるころには二人とも怒りは収まり
次第に疲労感がこみ上げてきて、無言になりつつあった。


広い風呂にはしゃいだ銀時が、流石にはしゃぎ過ぎたと無言の俺に肩を並べる。


「こんなデカイ風呂は久しぶりだもんよ、多少喜んだってさァ」
「それじゃねぇ、…いや、それもあるか。人の命狙いやがって」

「アァ、それのこと?・・・びびったかよ?、…ブフッ!!」」

にやん、と猫のように笑みを浮かべた銀時の後頭部を捕まえて湯に押し込んでやる。
したくもないお湯との熱烈なディープキスに暴れ数秒後
涙目になりながら顔を上げて、文句を言おうと口を開きかけて咳き込む相手を眺めやる。


「まぁ、驚きはしたが、…オメーなら、するんじゃねぇかと踏んでた」
「ハ…、?」


「俺は真撰組を捨てねぇ、お前は?」

「…、…」

どうしてこんなことを言ってしまうのか分からなかった。
こんな事を聞かせたところで、こいつはテメーの性分を守るというんだろう。

こいつ風にいえば、自分の剣の届く範囲を守るという奴だ。



何にも縛られねぇこいつの魂が羨ましいのかもしれねぇ。


すると突然鼻を抓まれた。

「…ッ、何しやがる」

「ほら、そういう顔してると、銀サン、置いていかれたみたいでサミシイな?」


サミシイ、がうそ臭く感じるのに案外真摯な視線にぶつかって驚く。
一人でウダウダ悩むのは性分じゃない。
悩む前に動く、それを心がけてきたつもりで。


「どーいう顔だ、コラ」
「え、…ちょ、…どんなスイッチ押したの、俺ェエエ?」

そのまま縁に後頭部を押し付けるようになった銀時に軽く乗りかかるようにして見下ろす。
意図がわからず視線が彷徨う演技。
何もかもがどうでも良いと豪語するが、保身は誰だって大事だ。
流されるままに変質する柔軟な身体であれば良いと思う傍らで、心が拒否をする。

鼻なのか、それともと悩む銀時にニヤ、と人の悪い笑みを浮かべる土方。


こうマウントされれば銀時は折れるしかない。



何せ、お互い惚れた中なので。


湯煙に温む口の中はもっと熱かった。




*****************


いつの続きだか(笑)
一応お題の続きなんですけどね;<猛獣の飼い方10の基本
まだまだ主人は土方です。今度の更新は逆にしたいなぁ(ははは)
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