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激辛甘味の日記

週間WJ「銀魂」の妄想垂れ流しの腐女子ブログ
2024
05,06

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2006
05,06
霧雨の中、攘夷志士共の動きも鈍るのか、出撃命令もない。
土方は屯所内にある自室にて書類整理業務に追われていた。
報告書、調査書、始末書などの書類整理業務は近藤さんに半ば押し付けられたものなのだ。
しかし、邪険には出来ず、自分のほうが早いという意味合いも含めて請け負っている。
自分は甘いのだと誰かに言われた。
(…総悟の奴かもしんねェな)

何処かでまた昼寝をしているんだろう、一番隊隊長の姿も見ない。
暗殺の画策に飽いて眠ってしまったに違いなかった。
こと在る毎に命を狙うサディスティック星のサド王子は、今朝寝首をかきに来たのを最後に
見ていない。
妙な胸騒ぎがして、筆の手を止める。
障子開けたらバズーカーでも構えてんじゃねぇか、というような完全な気配の消し方。
昔からどうも眠りも浅ければ、勘も鋭い。
こういった雨の日の静寂は、何かがあると言っても不自然じゃない。



スパン、と雨にも関わらず鋭く乾いた音を立てて障子を開ける。
そこには予想した人物はいなかった。

慣れない様相でバズーカーを抱えていたのは。


「…あらら、多串君。久し振り?」

死んだ魚の目にくるくるの銀髪がトレードマークの坂田銀時だった。
勢いながら、体を重ねた仲ではある。だが、相変わらず視界に入り、何かと真撰組の
邪魔ばかりするため、ムカつく野郎の域を超えない。
今はどうやら、俺に向かって砲弾を向けているらしい飄々たる姿がムカつく。

「久し振りって面か、コラ」

「まぁまぁ、多串君、目を瞑ってたらすぐに済むから」
「て、瞑るかァアアアッ!すぐ済むって俺の命が!?すぐ済むのかッ!?」


「慌てない、慌てない、一休み、一休み、って一郎も言ってただろうが」
「一休みで済むかァア!ってか、一郎って誰だコラァァァア!」

操作の分からないものを渡された事を幸運と呼ぶべきだろう。
剣であれば、全力でいかなければ殺されていたに違いない。
それどころか、一死を交えた屋根の上では、俺が切り殺されて当然だったのだ。
それをこいつは、武士道を貫き通した。


殺気を消せる能力こそ、死闘を潜り抜けてきた奴の生き様みてぇなものだと思った。
だからこそ、こいつと付き合うのは、突き付けられた生と死のやり取り。
言わば、真剣を使った喧嘩のような関係。
しかも剣だけではない、そこにある物なんでも使っての。

だからこそ面白いと思ったのも事実。
喧嘩のやり取りのようなこいつとのやり取りが、歯がゆい幕府の犬としての生活を
変えていくように思えた。
今の生活に不満があるわけではない。

ただとてつもなく退屈だったのだ。



「お、トシの奴何してんだ?」
「あァ、・・・しょうがねェガキの泥遊びでさァ、全く大人げねェたらァねェ?」

縁側に座り、いつの間にか姿を見せた近藤局長と沖田が見守るものは。


「ッは、それ貸せ、つってんだろうがァアア!」
「これは借りもんなの、しかも仕事遂行中だってーのにィ・・・ッ!」



雨の中逃げ回るため泥だらけになった銀時と、銀時を必死に雨の中追いかけていたため泥だらけの土方。


楽しそうに見えるのは、誇張でも何でもないだろう。



意地になった二人が、動きを止めるのは一刻先。
何気ない山崎の「風呂沸かしやしたけど、どうしますー?」と言うのんびりした声だった。


[リライト]  http://lonelylion.nobody.jp/
猛獣の飼い方10の基本

******************************

イメージ的に銀時が猛獣の予定で
お題更新ですが、土銀土のつもりですので
猛獣同士になるかもしれませんが…。

ゆっくりアップしていきますー。
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